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下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

99 第44回:マレーシア・テストマーケティング

三井アウトレットパーク内栃木県食品テストマーケティング会場 = 3日
三井アウトレットパーク内栃木県
食品テストマーケティング会場 = 3日

 マレーシアの人口は約3,200万人で東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国中6番目と決して多くはないが、国際通貨基金(IMF)によると、2015年の一人当たり国内総生産(GDP)は9500米ドルで、シンガポール、ブルネイに次いで3番目だ。国土は半島部とボルネオ島からなり、約8割が首都や主要工業地域がある半島部に住む。住民はマレー系(約67%)、中国系(約25%)、インド系(約7%)からなる多民族国家で、マレー系のほとんどはイスラム教徒だ。
 県は、1日から4日まで、クアラルンプール国際空港に隣接する三井アウトレットパークで、現地消費者の嗜好やニーズを把握するためのテストマーケティングを行った。空港隣接ではあるが、クアラルンプール市内から車で1時間ほどの距離であり、旅行客ではなく休日に家族や友人と車で買い物に来る中高所得者層が主なターゲットだ。
 出品したのは、スプランドールとらや(宇都宮市)、手塚商事(鹿沼市)、東京拉麺(足利市)、ティー・シー・シー(塩谷町)、野州たかむら(茂木町)、佐野大黒屋(佐野市)、フタバ食品(宇都宮市)、壮関(矢板市)、もてぎプラザ(茂木町)、ユーユーワールド(宇都宮市)の10社で、合計33品目が販売された。
 よく売れたのはフタバ食品のアイスクリームで、値引きなしで最終日までに完売したのはさすがだ。特に抹茶ソフトが人気で、2日目には売り切れてしまった。スプランドールとらやの「もちもちロール」や手塚商事のビスケット「魔法のお菓子」も抹茶味が人気だったようだ。中華圏、東南アジア全般に言えるが、ここでも抹茶味は定着しているらしい。
 一方、もてぎプラザの「ゆずシロップ」などゆず風味の商品は中国系の人には好評だったが、意外にもマレー系の人は苦手な人が多かったようだ。マレーシア料理は「辛い」か「甘い」ものが多く、酸味に慣れていないためだろうか。

 マレーシアはASEANでは数少ない英語が通じる国だ。海外での販売は今回が初めてという手塚商事の阿部美恵子さんは、「もっと英語の商品説明を作ってくれば」とおっしゃっていた。イスラム教徒が食べる物はハラール(許されるもの)でなければならず、そのための認証制度もあるが、認証がなくても表示を確認して購入する人も多い。どんな材料でどのように作られたものなのか、イスラム教徒に限らず海外で積極的に選んでもらうためにはそうした説明が重要だろう。

 

間山憲一(まやま・けんいち) 1992年県庁入庁。経営支援課、国際課などを経て日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。4月から現職。宇都宮市出身・46歳

 

 

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