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下野新聞寄稿 〜下野新聞に寄稿している「県香港駐在員リポート」を転載しています。〜


23 県産ナシ「にっこり」初上陸
―「攻めの農業」推進へ努力―

 昨年11月下旬に香港の食品スーパー「シティ・スーパー」で本県産のナシ「にっこり」が発売され、好評を博した。
 本県は本年度から「攻めの農業」推進の一環として、「にっこり」やイチゴの「とちおとめ」などの輸出促進に取り組んでいる。昨年7月に「シティ・スーパー」のバイヤーを招き、県内のナシ農家やイチゴ農家を視察してもらったことがきっかけで、「にっこり」について100ケース(500`相当)の注文が入った。「スマイリング・ピア」、「日本微笑梨」という名称で、売り子が試食を勧めながら販売したところ、1週間で60ケースを売り切った。その後も順調な売れ行きだったことから、贈答用の需要が高まるクリスマスにかけて、さらに50ケースが追加発注された。
 日本にとって香港は、アメリカに次ぐ世界第2の農水産物の輸出先である。しかしナシについては、最近、韓国産や中国産の「二十世紀」や「幸水」「豊水」といった品種が安く出回り、日本産の輸出量は減少している。
 しかし本県限定の高級品種で、1個あたり1`もするという「にっこり」は、香港人の心をしっかりとつかんだようだ。売り場では、ほかのナシと比べて断然大きい「にっこり」を手にとる買い物客が後を絶たず、「これは本当にナシなのか」と尋ねてきた人も何人かいた。そして一口食べてみると、中国産などと比べて実が軟らかく、ジューシーな食感がすることに一様に驚いていた。
 県香港駐在員事務所では先日、日本貿易振興機構(ジェトロ)香港センターにおいて、香港人を対象とした「にっこり」の試食会を開催した。3個で10香港ドル(1香港ドル=約13円)という中国産ナシと、1個あたり60香港ドルで売られている「にっこり」をそれぞれスライスし、どちらが「にっこり」かは教えずに食べ比べてもらったところ、出席者全員が即座に、「にっこり」の方がおいしいと答えてくれた。また、出席者からは、「にっこり」の大きさや日本ブランドに対する信頼感を考えれば、1個60香港ドルという価格も理解できるという声も寄せられた。
 また香港の週刊誌「新假期」が、「巨型微笑梨」という見出しで「にっこり」を紹介してくれたほか、サンプルを持ち込んだ日系の食料商社からは、「にっこり」をぜひ扱いたいという申し出も受けた。このように「にっこり」の香港初上陸は、予想以上の成功を収めたのだった。
 一人あたりの所得水準がG7諸国並みに高く、また自由貿易港として関税が課されない香港は、日本産農産物、食品の輸出先として全国各地から注目されている。県香港駐在員事務所としてもこうした優位性を生かして、「にっこり」に続いて、県産農産物が香港市場で続々とデビューを飾れるように努力していきたい。

 


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