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香港駐在員をそれぞれ務める足銀の伊藤孝雄氏(隔月第2火曜日)と
県の毛塚隆弘氏(毎月第4火曜日)による現地の状況や県内企業の動向などの「アジアの風」リポート

111 No.9: 中国の “県民性„ ― 友好関係の杭州、情深く ―
(平成29年9月26日)

浙江省定期協議の様子
浙江省定期協議の様子

 8月下旬から9月中旬にかけて中国沿岸部を縦断してきた。今回の出張は、友好都市である浙江省との定期協議、展覧会や旅行博への出展、現地に進出している本県企業への訪問等が主な目的だったが、北は瀋陽、大連から、南は広州、深圳まで合わせて14泊15日。それにしても中国は広い。
  日本でも県民性といって地域ごとに異なる傾向があるが、中国もその地域固有の歴史や文化的背景に根差した価値観、人柄の特徴がある。
 まずは、浙江省の省都、杭州であるが、浙江省と栃木県は、1993年に友好提携協定集結し、24年間にわたる友好交流を経て、互いを尊敬しあう良好な関係を築いてきた。自然や文化を守り、観光都市として発展してきた杭州の人たちは、付き合えば付き合うほど情が深く、親切であることに気付かされる。
 その杭州から新幹線で東へ約2時間の距離にある上海の人たちは、とても洗練されている。計算が細かく、リスクを嫌うので付き合った初めのうちは苦労するが、決して自分だけが得をしようとは考えないので、一度信頼を得れば長く付き合えるようになる。
 海外貿易が盛んで国際感覚にも優れているが、市場経済の発展とともに貧富の差が拡大しており、女性の恋愛観にも影響を与えている。以前と比べると、男性に強い経済力を求める女性も増えてきているようだ。
 新圳、広州の人たちは、計算高いと言われることもあるが、進取に富み、活気にあふれている。特に新圳は、中国国内で1人当たりの国内総生産(GDP)が1万ドルを突破した最初の都市であり、華僑と呼ばれ、世界中で活躍している人たちも華南地域の出身者が多い。
 瀋陽、大連の人たちは男女ともに背が高く、男性は一見いかつい感じがするが、実は明るく優しい。裏表がなく豪快な性格で、特に大連の人たちは、通りすがりの人にも笑顔を返してくれる。日本文化に興味のある人、日本語が堪能な人も大勢いる。
 その大連で、株式会社ユーユーワールドが経営する「九福自慢料理」を訪問した。新鮮な刺し身をはじめとする数多くの日本料理は、ここが中国だということを忘れさせる。客層は日本人よりも中国人が圧倒的に多いとのことである。現地に溶け込み、親しまれている栃木県企業があることをうれしく思う。

 

毛塚 隆弘(けづか たかひろ)
栃木県香港事務所所長。
1993年県庁入庁。産業政策課、国際課などを経て日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。2017年4月から現職。栃木市出身。

 

 

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