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下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

92 第37回:和菓子イベント

香港の和菓子作りワークショップで講師を務める加藤さん(右から3人目)とサポートの唐さん(右隣)
香港の和菓子作りワークショップで講師を
務める加藤さん(右から3人目)と
サポートの唐さん(右隣)

 香港は東京、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールなどと並んで世界でもトップクラスに不動産価格が高い。標準的な住宅でも世帯の平均年収の19倍の価格だという。今年に入ってからは不動産価格の低迷を伝えるニュースが増えているものの、売り出されるマンションはまだまだ高額物件ばかりだ。
 香港島の中心街に程近い天后(ティンハウ)に3月完成した「ザ・パビリア・ヒル」もそういった高級マンションの一つだ。不動産開発、建設、バス、フェリー、通信、ホテル、デパートなど多彩な事業を展開するニュー・ワールド・ディベロップメントが開発し、一番安い55平方メートルの物件でも2億円以上である。2階部分のオープンデッキには枡野俊明(ますのしゅんみょう)氏による日本庭園と、庭園を望むように池淵孝一郎(いけぶちこういちろう)氏デザインのクラブハウスが配置され、厨房付きのパーティスペースもある。駅からわずか5分とは思えない落ち着いた空間だ。
 その「ザ・パビリア・ヒル」のクラブハウスで4月18日から24日まで、和菓子をテーマにしたイベントが開かれた。パーティが200人規模2回、100人規模1回、和菓子作りワークショップがメディア向け2回、一般向け2回と、本格的なものだ。3月中旬に香港のイベント会社から桜をテーマにした和菓子イベントについて打診があり、以前、香港での見本市に参加した東京フード(佐野市)の塚越将童(つかこししょうどう)常務に相談したところ、短期間にもかかわらずフラッグ(佐野市)、深澤製餡所(栃木市)と協力を得て実現した。
 イベントで使う「桜練り切り」「桜餅」「桜最中」「桜どら焼き」「桜ゼリー」の5品の仕様を決め、500人分を製造、特注品のケース調達、香港への輸出という作業をわずか2週間でこなしたフラッグの唐娜嘉(とうなか)さんの手際には改めて驚かされた。
 ワークショップの講師には深澤製餡所の加藤春吉(かとうはるきち)さんが来てくださった。加藤さんは和菓子職人歴43年のベテランで、日光東照宮への献上品も製作している。桜の花びらをモチーフにした練り切りのプログラムを用意し、使用する餡も香港向けに甘さを控えたものにしてくださった。また、塚越さんと唐さんもサポート役として練り切りの作り方を勉強し、参加していただいた。
今回のイベントを通じて、甘いお菓子は苦手とされる香港人にも、和菓子の魅力が十分に伝わったのではないだろうか。こうしたことができる企業の存在が「フードバレーとちぎ」を推進する本県の食の魅力となるだろう。

 

間山憲一(まやま・けんいち) 1992年県庁入庁。経営支援課、国際課などを経て日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。4月から現職。宇都宮市出身・46歳

 

 

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