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下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

87 第32回:シンガポール「とちぎフェア」

多くの人でにぎわう和テンションプラザ=シンガポール
多くの人でにぎわう 和テンションプラザ
=シンガポール

 県は1日から10日間、月間 500 万人が利用するシンガポール西部地区最大級のショッピングモール、ジュロンポイントで観光・物産展「とちぎフェア」を開催した。西部地区には港湾エリアや工業団地もあり、住宅やホテル、娯楽施設などの建設が進む活気のあるエリアだ。
 会場となったジュロンポイント内の「和テンションプラザ」は、2014年11月に日本の物産展やプロモーションのための常設催事スペースとしてオープンした。地下1階の日本食レストラン街へ通じる長さ40mの通路の両脇に屋台風の展示・販売スペースが軒を連ね、一日中通行者が絶えない場所だ。
 和テンションプラザを運営するPJE社は、シンガポール最大規模の和食チェーンを経営するRE&S社と、10カ国でフリーペーパー「WAttention(和テンション)」を発行する和テンション株式会社など3社によるジョイントベンチャーで、実は今回の「とちぎフェア」は昨年のトップセールスで福田富一知事がR E&S社を訪問した際、和テンションプラザでの物産展開催の提案を受けて実現したものだ。
 会場には「とちおとめ」「にっこり」をはじめ、東京拉麺、大麦工房ロア(足利市)、万葉柚子協議会、佐野大黒屋(佐野市)、壮関(矢板市)、すが野(壬生町)、ワイズティー、フタバ食品、ユーユーワールド(宇都宮市)、仙波糖化工業(真岡市)、大田原ツーリズム(大田原市)の商品が並んだ。
 仙波糖化工業は、主に食品メーカー向け商品の開発・製造を行っている。初海外となる今回は、自社製品として餡とカスタードクリームを使用した2商品を出品した。興味深いのは、餡は海外ではあまり売れないだろうと出品数を少なめにしたところ、餡の方に人気があってすぐに売り切れてしまったことだ。アジア圏でも小豆を使ったデザートや菓子は珍しくはないが、たいていは味が薄く、しっかりと甘い日本の餡は「甘すぎる」と言われることが多い。しかし、シンガポールのコンビニには海外では珍しく日本の「あんぱん」があり、餡の甘さに対する好みは日本人に近いのかもしれない。
 このほか「とちぎ和牛」については、昨年から出展している国際見本市「Oishii JAPAN」
をきっかけに、10月のJA全農栃木のトップセールスによりレストランでの提供が始まった。日本商品のアンテナショップを兼ねたカフェ「極品=IPPIN」では、来年3月まで本県食品の展示・販売中で、万葉柚子協議会の「冷やし柚子中華」を食べることもできる。
 遠く離れた異国の地で栃木の味覚を堪能できるのは嬉しいことだ。シンガポール人にもぜひ味わっていただきたい。

 

間山憲一(まやま・けんいち) 1992年県庁入庁。経営支援課、国際課などを経て日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。4月から現職。宇都宮市出身・46歳

 

 

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