戻る

下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

85 第30回:台湾商談会に本県酒造3社

台湾商談会に本県酒造3社
台北市で開かれた日本食を売り込むための商談会

 15、16日の2日間、台北市のシーザーパークホテルで「Japanese foods Trade Fair」が開催された。これはJTB西日本が中心となって実行委員会を組織し、昨年から開催しているもので、台湾では初めての開催である。本県からは渡邊佐平商店、片山酒造(日光市)、島崎酒造(那須烏山市)の3社が参加した。
 台湾では日本食が大人気である。日本貿易振興機構(ジェトロ)が2013年に実施した「日本食品に対する消費者意識アンケート」によれば、日本食を「好き」と回答した人が98%にも上り、最も好きな外国食となった。
 台北では日系のファミリーレストランやファーストフード、コンビニがどこでも見られ、ラーメン店、居酒屋なども多い。スーパーでも日本の食品は探す必要もないほど売られており、日本語が書いてあると売れるということなのか、あえて日本語を表記している地場製品も見掛けるほどである。
 このように一般の人々は日本食が大好きなのだが、残念ながら台湾は本県にとって東日本大震災以来、最も厳しい輸入規制を継続している国・地域の一つだ。本県を含む5県産の、酒類を除く全ての食品が輸入停止となっている。3月には産地偽装問題が発生し、5月に日本産の食品がすべて輸入停止となったのは記憶に新しい。現在は5県以外の都道府県に対し産地証明を添付することで再び輸入できるようになっているが、5県に対しては今まで通りである。
 ジェトロが震災直後の11年12月~12年1月に実施した「台湾消費者の日本食品に対する意識調査」によれば、日本料理・日本食に対するイメージについて、原発事故前に 比べ「変わらない」 (65.0%)、「よくなった」 (5.3%)と回答し、「悪くなった」とする回答は29.8%であり、一般の人のイメージは決して悪くなっていない。震災から4年半が経過した今では、さらに印象は改善していると思われる。また日本産食品・食材が安全だと思える基準については「台湾当局が輸入許可した物」 (68.8%)、「日本政府が検査し保障すること」(60.5%)という回答が多い。県としては知事が台北駐日経済文化代表処に申し入れるなどの活動を行っているが、わが国の食の安全確保のための検査体制について十分に理解されるよう、さらなる政府間の交渉が必要でる。
 商談では5県に対する偏見はあまりなく、むしろ日本酒の関税がウイスキーなどよりも高い40%になっていることで、販売価格が高くなってしまうことの方が課題だと思われた。日本酒の輸出拡大のためにはこうした障壁の撤廃に向けた努力が必要である。

 

間山憲一(まやま・けんいち) 1992年県庁入庁。経営支援課、国際課などを経て日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。4月から現職。宇都宮市出身・46歳

 

 

戻る

© Tochigi Prefectural Government Hong Kong Office. All rights reserved.