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下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

65 第10回:ベトナム誘客

友好交流を一層深めていくことを確認した県代表団と浙江省政府関係者
商談会で栃木県の観光情報に
耳を傾けるベトナムの旅行エージェント

 1月15日、17日の、ベトナム・ハノイ市とホーチミン市の2都市で観光庁、日本政府観光局(JNTO)および自治体国際化協会(CLAIR)の主催による「ビジットジャパンセミナー・商談会」が開催された。これまで、栃木県がベトナムで観光PR活動を行ったことはなかったが、ベトナム人観光客誘致の可能性を探るべく当セミナー・商談会へ参加した。
 日本政府観光局によれば、2013年のベトナムからの訪日旅行客は84,400人(推計値)であり、台湾や中国、香港に比べるとまだまだ少ない市場ではあるが、前年比53.0%増と高い伸びを示しており、今後訪日旅行のセールスを行っていく上では最も有望な市場のひとつといえる。また、昨年7月からベトナム人訪日旅行客に対するマルチビザ制度が導入されたことで、訪日旅行への関心が高まっており、将来性が期待できる市場として各自治体および観光事業者から注目が集まっている。
 ハノイ会場、ホーチミン会場それぞれで出展企業・団体を対象に、商談会に先立ってベトナムの訪日旅行に関するセミナーが行われた。セミナーでは、東京-富士山-大阪を周遊するゴールデンルートがパッケージ旅行の主流であること、訪日旅行が可能な層は年収1万米ドル以上の富裕層となることなどが示されたため、これまで栃木県が観光PRに注力してきた香港や台湾などと比べると、発展途上の市場であり、栃木県への誘客の成果が表れるのは少し先の話になるであろうと想像をした。
 しかしながら、午後の商談会が始まるとそのような懸念は一蹴された。商談会の最中、ベトナムの旅行エージェントが絶え間なく栃木県コーナーを訪れ、熱心に栃木県の情報を収集していた。中には、「足利フラワーパークを知っている」「ベトナム人僧侶のインセンティブツアーを造成した折、東照宮などを訪問した」といった声もあり、栃木県の知名度が既に浸透している印象を受けた。
今回の商談会には、栃木県が新たに作成したベトナム語の観光パンフレットを持参し、それを用いて栃木県のPRを行ったが、ベトナム語のパンフレットによる出展は非常に珍しかったこともあり、旅行会社の中には「ベトナム語のパンフレットを店舗のカウンターに展示しておくので、送付してほしい」という声が寄せられたほどであった。
ベトナムからの訪日旅行誘致活動はほとんどの自治体及び企業が「これからの市場」として注目している中、栃木県が一人でも多くのベトナム人観光客に選ばれるためには、先手必勝が求められる。今回、県として第一歩を踏み出したわけだが、栃木県がより多くのベトナム人観光客に選ばれるよう、引き続き尽力していきたい。

 

渡邉邦彦(わたなべ・くにひこ) 2004年県庁入庁。都市計画課、国際課、日本貿易振興機構(ジェトロ)を経て11年4月から現職。横浜市出身。34歳。

 

 

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