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下野新聞寄稿 ~下野新聞に寄稿している「アジアの鼓動」を転載しています。~

62 第7回:トップセールス

 10月31日木曜日から11月2日土曜日にかけて、福田富一知事と三森文徳県議会議長をはじめとする県議会議員団が香港を訪問した。東日本大震災と、それに続く福島第1原子力発電所の事故以来、栃木県産品の販路拡大や観光客誘致といった活動は依然として厳しい状況が続いているが、知事によるトップセールスを通じて「栃木ファン」を増やすことを目的としたものである。
 到着初日、知事は早速、在香港日本国総領事館の野田仁総領事を訪問し、香港政府の栃木県に対する農産物等の輸入規制の解除の見通しなどについて、意見交換を行った。東日本大震災発生から2年8カ月余りが経過した今も、本県産の野菜・果物・乳製品などの香港への輸入が停止されているが、検査し安全なものだけを出荷しているので、一刻も早く解除されるよう協力を依頼した。
夕刻からは香港の政財界関係者や旅行業者、県産品を扱っている主要バイヤー、栃木県からの進出企業の関係者等とのレセプションを開催した。中には深圳市から駆けつけてくださった企業の方もいらっしゃった。知事は、冒頭のあいさつで、県産品の販路拡大や観光客誘致への日頃の協力へのお礼を述べるとともに、今回のトップセールスを通じて多くの栃木ファンを獲得したいという思いを述べた。また、レセプションでは「とちぎ和牛」や「なすひかり」などをふるまい、栃木県産品の確かな品質と味を改めて確認していただくことができた。
 2日目には、栃木県産農産物等食材提案会と栃木県観光説明会をそれぞれ開催し、そこでもトップセールスを行った。食材提案会では、香港ではあまり利用されない牛肉の部位の調理法を紹介し、観光説明会では、春節に向けた取り組みや桜の見どころ情報を紹介するといった、従来のPR活動とはひと味違った、具体的で香港人の新たなニーズを発掘する内容となった。両方とも多くの方が来場し、「栃木県産品のおいしさをあらためて実感した」といった声や、「日本へ行く香港人観光客は過去最大の伸びであるので栃木県も今がチャンスである」といった好意的な言葉が寄せられた。
 各自治体の知事が各国でトップセールスを繰り広げている中で、今回、本県の持つ食材や観光資源の魅力を、知事自らの言葉で香港の方々に訴えることができたことは、今後の活動を進めていく上でたいへん有意義であり、私自身にとっても励みとなった。

渡邉邦彦(わたなべ・くにひこ) 2004年県庁入庁。都市計画課、国際課、日本貿易振興機構(ジェトロ)を経て11年4月から現職。横浜市出身。34歳。

 

 

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