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下野新聞寄稿 〜下野新聞に寄稿している「アジア通信」を転載しています。〜


48 河南省鄭州ミッションに参加

 4月25日から27日にかけて、日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の河南省鄭州ミッションに参加した。河南省は中国大陸の内陸部に位置し、中国人民政府が国家戦略として「中部振興」を打ち出した際の中部六省(山西・安徽・江西・湖北・河南・湖南の各省)のうちの一つ。
 現在、河南省は中国で一番人口の多い省で、約一億人いる。しかし、内陸部のため、沿海部にある各省より発展が遅れているのも事実だ。2005年の省内実質国内総生産(GDP)成長率は14.1%と、中国平均の9.9%に比べ、目覚ましい成長率を誇っているが、一人当たりのGDPでは全国平均を下回る。
 その省都である鄭州市の特色は、一〇年に高速鉄道が開通すれば、中国の主要都市である北京、上海、西安、武漢などにそれぞれ3時間程度で行けることにある。いわゆる、中国東西南北回廊の要衝になれる所だ。
 その鄭州市が誇る国家級の経済技術開発区を取材した。市内には、各大学をはじめとする48もの高等教育機関があり、大学卒業程度の若者を毎年約23万人輩出するという。また、開発区域内の労働者の一ヶ月平均賃金が、1200元程度と沿岸部に比べ安い。さらに、開発区内の一角に、日本の中小企業進出のための区画を用意し、企業所得税の減税や補助金の拠出など手厚い対応をしているとのことだ。
 そして、輸出加工型企業に対しては、物流コスト1米ドルにつき、0.1元の補助が出る。しかし、内陸部であるため、進出企業も輸出加工型は少なく、内販型の企業が圧倒的に多いとのことである。
 その開発区域内に進出している日系企業の一つ、「鄭州日産自動車」を視察した際、工場長からの説明では、周辺の工場よりある程度賃金を高くしているので、労働者の離職率がかなり低いとのことである。
 沿海部の労働者の平均年齢は22、23歳程度だが、この工場は35歳というから驚きだ。それだけ、進出当初から勤め続けている労働者が多いということだろう。
 視察後、鄭州日産自動車に勤務されている日本人スタッフとの懇談の機会があったが、その中のお一人は、先月栃木工場から鄭州工場に赴任されたばかりとのことであった。まだ中国で生活するのが慣れないとのことを話されていたが、そこは同じ栃木に住んでいた者同士、栃木の話で大いに盛り上がったのだった。

 

 

 

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