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下野新聞寄稿 〜下野新聞に寄稿している「県香港駐在員リポート」を転載しています。〜


08 SARS後の日系企業
―災い転じ危機管理強化―

 中国での新型肺炎(SARS)の感染拡大は、中国に進出している県内企業にも大きな試練を与えた。
 中国および香港に進出している県内企業43社を対象に、県商工振興課が5月中旬に行ったアンケートによると、回答した29社のうち約9割が、何らかの形で業務に支障をきたしていた。また、約9割の企業が、あと1カ月SARSの感染拡大が続けば「業績に悪影響が出ると思う」と回答した。
 こうしたSARS禍の中、県香港駐在員事務所は、中国に進出している県内企業に対し、北京の日本大使館や在香港総領事館、現地の日本人商工会、日本貿易振興会(ジェトロ)などから入手した情報をいち早く提供してきた。
 中国に進出している県内企業は中小企業が多く、現地の日本人商工会に加入していないことが多い。また現地に日本人駐在員を置かずに出張ベースで対応している企業には、在外公館の目も届きにくいという事情もあった。今振り返ると、そうした「すき間」を幾分なりとも埋めることができたのではと感じる。
 県商工振興課も、他県に先駆けて「海外進出企業のためのSARS対策セミナー」を5月26日に開催した。予想を上回る150人もの参加があり、企業のSARSに対する関心の高さを示すとともに、多くの企業が何らかの形で海外とつながっていることをあらためて認識する結果となった。
 SARSは、「チャイナリスク」というべき、進出先としての中国の問題点を浮き彫りにした。しかし、これによって中国の投資先としての優位性が揺らいだわけではない。中国に進出する日系企業のサポートに当たっている丸紅香港華南有限公司の水野真澄さんも、「欧米企業の中には、リスク軽減のために中南米や東欧に生産拠点の一部を移そうという動きもあるようだ」と述べつつ、「半年程度で嵐が過ぎ去るのであれば、日本企業にとって中国が最も有利な進出先であることは間違いない」と断言する。
確かに中国国内の日系企業は、今回のSARS禍を教訓として受け止め、たとえ今年の冬にSARSが再流行しても、また、SARSに代わる危機がいつ到来しても困らないように、危機管理対策に一斉に力を入れ始めている。こうしたピンチをむしろチャンスととらえて、より力強い企業に生まれ変わろうとする取り組みは頼もしくさえ思える。
 県香港駐在員事務所としても、県内企業の進出が多い広東省や上海市などで、進出企業による情報交換会を開催し、そうした取り組みを支援していきたいと考えている。
さらに県商工振興課でも、SARS渦を契機とした企業の危機管理への関心の高まりを受け、「危機管理対策セミナー」を8月7日に開催し、引き続き県内企業を支援していくことにしている。

 


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