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下野新聞寄稿 〜下野新聞に寄稿している「県香港駐在員リポート」を転載しています。〜


07 SARS終息宣言
―観光客呼び戻しへ一丸―

 世界保健機関(WHO)は6月23日、104日ぶりに、香港を新型肺炎(SARS)の感染地域リストから除外した。香港政府の董建華行政長官は同日午後3時、WHOの発表に合わせ、集団感染が発生したマンション、淘大花園(アモイガーデン)で記者会見し、SARSに対する「勝利宣言」を行った。そしてその夜、マスクを捨て去った香港人が繁華街に次々と繰り出し、喜びを分かちあっていた。
 しかしSARSは、香港経済、特に観光産業に大きなつめ跡を残した。香港の経済紙「香港経済日報」によると、SARSによる経済的損失は189億香港j(約2,800億円)に上る。
 なかでもホテルやレストランといった観光業への影響は甚大である。世界有数の観光地である香港には、昨年、総人口の2倍以上に当たる1,600万人もの人々が訪れた。しかし一連の騒動で、関連業界の売り上げは、「歴史的な低水準」にまで落ち込んだ。ホテルの客室稼働率も、最悪の時期を脱したとはいえ、現在でも前年同期の4割程度にすぎない。
 香港の繁華街には、これまで外出を控えていた香港人は以前と変わらない状況に戻っては来たが、海外、特に日本からの観光客については、状況はかなり異なる。以前は香港の観光名所で日本語を耳にする機会が多かったが、最近になってもほとんど聞けない状況である。
 また経営者たちがこの苦境を、人員削減や無給休暇の強制によって乗り越えようとした結果、最新の失業率(3−5月期)は、前回発表(2−4月期)から一気に0.5ポイント上昇し、過去最悪の8.3%に達した。
 こうした困難な状況を打開するために、香港政府観光局は総額4億香港j(約60億円)に上る大規模な観光キャンペーンを行うと発表した。新たなイメージキャラクターとして日本でもおなじみのアクションスター、ジャッキー・チェンを起用し、賞品総額が1,000万香港j(約1億5,000万円)という大抽選会や花火大会、世界各地からの旅行関係者招待などを通じて、少しでも多くの観光客を呼び込みたいとしている。
 そして日本の旅行各社も香港ツアーの販売再開に力を入れていくという。足利市出身で、日本の大手旅行代理店の香港法人に勤める福島文夫さんも、「26年間の香港勤務の中で最悪の日々だった」と振り返りつつ、かき入れ時の夏休みを目前に控えて、これまでの遅れをばん回していきたいと力強く語っていた。
 SARSの終息が宣言された香港が本格的な復興を遂げるには、まだ相当の時間がかかるとみられている。以前のように香港の観光名所でしばしば日本語を耳にしたように、再び、世界中の人々が香港を訪れ、世界各国の言葉がにぎやかに交わされる日が待たれる。ウェルカム・バック・トゥ・香港!

 


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